アマノフーズのかつ丼にもやってきました、非情な賞味期限が。
たいていの備蓄品は賞味期限など気にしない。見た目と匂いでわかる。
しかし、かつ丼となるとわけがちがう。
守らない、守ります、守る、守るとき、守れば、守れ、守ろう、守った！
ラ行五段活用の逡巡の末、賞味期限は守ることにしました。
守ってよかった。
かつ丼の備蓄など思いもよらない方に捧げる「アマノフーズかつ丼物語」です。
アマノフーズのかつ丼との出会い
アマノフーズのかつ丼との出会いは、およそ一年前にさかのぼります。
備蓄できる卵スープを求めて、アマノフーズにたどり着きました。
フリーズドライの技術の粋を集めた多彩なアマノフーズの世界。
フリーズドライといえば味噌汁と思っていた昭和の山男的価値観を揺るがす。
ドライフードのかつ丼なんて
アマノフーズのサイトに黄金色に輝く広告を発見。
食欲をそそるに決まっているかつ丼の写真、その横に「かつ丼の素」という大ぶりの筆文字が躍っていました。
「衝撃！これがフリーズドライ⁉」
「やわらかな食感の豚ロースかつ」
「フリーズドライの匠」
「ご好評につき再登場！！」
「熱湯を注いで約60秒で出来上がり！」
こんな華々しいキャッチコピーを並べられると、素通りできません。
しかし、疑惑はぬぐい切れず。
卵丼ならともかく、百歩譲って親子丼ならともかく、豚ロースかつ丼のフリーズドライなんて。
想像を超えると思考は停止。
アマノフーズ限定販売
停止した思考を再起動させたのは「数量限定2,500セット」の文字でした。
限・定・販・売。
たとえビー玉であっても欲しくなる心理を教えてほしい。
堂々たるかつ丼の値段
たかがかつ丼、されどかつ丼、しかもフリーズドライのロースかつ丼。
天丼とかつ丼は、定食メニューで常に選択を迫られる丼のツートップです。
当然、日本中の飲食店で価格設定は高め。
しかし、フリーズドライとなるとどうなのか。
素性も分からない（アマノフーズですが）、海のものとも山のものとも知れない（どちらかといえば山？）かつ丼に、アマノフーズはどう折り合いをつけるのか。
2食で税込1900円！！
いかがでしょう、この絶妙な値段。
1食1000円を切る、しかし決して安くはありません。
食べログに「1000円以下の美味しいカツ丼10軒」というまとめ記事があります。
1000円出せば、お店で美味しいかつ丼が食べられるのです。
アマノフーズがこのかつ丼に、いかに自信があるか、いかにコストをかけているか、まず価格で証明しています。
「おひとり様３点まで」、ポチっとする間に売り切れるんじゃないかと慌てて3点買いました。
アマノフーズ、商売上手。
かつ丼は1年間日の目を見ないまま
青い箱に入って届いたアマノフーズのかつ丼3箱。
驚くほど軽い。
えっ？と一瞬うろたえる、かつ丼の重みを期待したからです。
こんなに軽くてかつ丼なの？
またしても湧き上がるフリーズドライかつ丼への疑念。
マトリョーシカかつ丼
世にもまれなるフリーズドライかつ丼6食分。
あまりの軽さに期待値がしぼむ。
今すぐ確かめたい気持ちを、限定販売の4文字が抑え込む。
魔が差したときのために、青い箱をまた箱に入れ、その箱をまた備蓄用の大きめの箱に入れ、マトリョーシカにして備蓄部屋の奥深く秘蔵。
アマノフーズかつ丼の賞味期限
そして月日は早送りで流れ、あっという間に1年経ちました。
アマノフーズのかつ丼は賞味期限が1年です。
食べない・食べます・食べる・食べるとき・食べれば・・・。
バ行下一段活用が始まった。
それでもやっぱり気が進まない実食
せっぱつまっていない状態で切れる賞味期限問題。
食べるものはほかにもある、じゅうぶんある、なのになぜ今これを食べなくちゃいけないの？
不遜にも自問自答します。
しかし、相手がかつ丼である以上、先延ばしは許されない。
動物性たんぱく質・賞味期限1年は未知の世界。
ダメもとで食べてみた！アマノフーズ何者？
アマノフーズが満を持して世に出したフリーズドライのかつ丼。
むざむざと賞味期限切れにするわけにはいきません。
そもそもフリーズドライのかつ丼をかつ丼定食と比べるほうがおかしい。
それは高望み。
どこまで「ホンモノの」かつ丼に近いか？焦点はそこだ！
簡単すぎるかつ丼レシピ
覚悟を決めてマトリョーシカからブルーボックスを取り出しました。
箱の中身はタテヨコ16×10cmほどの高級感あふれるパッケージ2袋。
何をつくるにもどんぶり勘定で分量を決めますが、このかつ丼はどんぶりとはいえ、タダのとんぶりではありません。
どんぶりにどんぶり勘定は禁物。
袋を裏返してじっくりかつ丼の作り方を吟味します。
とはいえ、吟味するほどでもなく、お湯をかけて揺らすだけ。
①中身のブロックを平置きできる容器に入れ、熱湯120㎖を全体にかける
②とんかつの切れ目に箸を入れ、衣がはがれないように約60秒やさしく揺らす
③ご飯にかけていただきま～す
半信半疑で60秒かつ丼をゆする
アマノフーズかつ丼の作り方は、カップヌードルに近い。
カップヌードルはお湯をかけて3分間待つ。
アマノフーズかつ丼はお湯をかけて1分間揺らす。
勝負が早すぎる、かつ丼なのに。
とんかつはすでにきれいに切れていたので、とにかくきっちり60秒間かつ丼の素を揺する。
うな丼と勝負できるかつ丼の匂い
60秒経ちました。
なんということでしょう！ビフォー・アフターの番組どおりの展開です。
無味乾燥（有味乾燥？）だった直方体のかたまりが、みるみるうちにかつ丼の具に大変身。
この変身はカフカ級。
極めつけは鼻腔をくすぐるかつ丼の出汁と醤油の匂い。
日本人の嗅覚に有無を言わせないうな丼のように、匂いだけで食欲をかきたてるアマノフーズかつ丼。
親子丼と勝負できるかつ丼のとろり感
たった今、鍋に割り入れてひと煮立ちさせた半熟の卵。
たった今つくったばかりなの。
そう言っても、きっと誰もが信じてしまうかつ丼のとろり感！
インスタントのかきたま汁のような薄い卵ではありません。
ぷるんぷるんとしたとろりとろりの卵は、雪平鍋から取り出したばかりのはず。
このとんかつは何？
そして、本丸はかつ丼のカツ！
豚のロースかつは、干し肉ではなく、とんかつとして独り立ちできているのか？
とろりとしたかつ丼の具を丼に盛ったご飯の上に静かに落とし込みます。
ご飯はササニシキです。
いかにも丼らしく、ササっとかき込むにはさらりとしたササニシキがうってつけ。
さあ、条件は整った、アマノフーズかつ丼よ、かつ丼の真価はとんかつ次第だ。
おそるおそる、箸で挟んでひと口食べたそのとんかつは
まさしくとんかつ！！！
とんかつ定食のかつ丼です。
高級店の厚みはありませんが、学食より厚い。
食べ応えがあるのに柔らかいのはどうして？ちゃんとロースとんかつなのはどうして？
畏るべし、アマノフーズ。
アマノフーズのかつ丼どこで売ってる？
思えば、このアマノフーズのかつ丼を買ったのは去年（2022年）の秋。
半信半疑というよりも30信70疑くらいの気持ちで購入したかつ丼でした。
1年経ってもこんなに美味しい本物のかつ丼。
フリーズドライだといわなければわからないアマノフーズの匠の技。
で、消えてしまいました6食すべて。
また、ぜひ、買いたい！今度は100信0疑で。
どこにも売ってない
こんなとき、誰もが検索、「Amazon・アマノフーズ・かつ丼」
頼みの綱のAmazonにずらりと並んだアマノフーズ商品。
しかし、肝心かなめのかつ丼は、どこにもありません。
楽天市場にもYahoo!ショッピングにも。
そうです、かつ丼はアマノフーズ限定販売だったからです。
アマノフーズよ再び！
1年前に販売されたなら1年後にも販売するかもしれない。
そんな期待を込めてアマノフーズのオンラインショップを見ています。
日本が誇る技術が衰退していくような世相の中、アマノフーズのフリーズドライ製法は他の追随を許しません。
正義の味方は強い。
それゆけ、アンパンマン、アマノフーズ！
アマノフーズのかつ丼は備蓄を変えるどんぶり
アマノフーズのかつ丼は、フリーズドライの常識を超えたかつ丼です。
フリーズドライのブロックにお湯をかけて60秒揺するだけ。
卵トロトロの定食ロースかつ丼に大変身。
フリーズドライで1年間の賞味期限を実現したアマノフーズのかつ丼は、備蓄の世界に新風を吹き込んでくれました。
お米を炊いて、そこにアマノフーズがあればたちまち贅沢な丼の世界へ。
ヒガシマルの「ちょっとどんぶり」のように、ちょっとでいいんです。
次の限定販売をたのしみにしています。
To be continued.
《追記》
『ご好評につき再登場！』2023年11月20日アマノフーズとんかつ発見！アマノフーズはどこまでも期待を裏切らない。
