備蓄におすすめの麺

地獄炊きのうどん!五島うどんの特徴・美味しい食べ方は?26軒の製麺所と購入先もご紹介します

こんにちは。ジャックです!

五島うどんは日本三大うどんに数えられるうどんです。

秋田稲庭うどん・香川讃岐うどんの二つは日本列島北から南までよく知られていますね。

いわば二大うどんに次ぐ三番目のうどんとして知名度が高いのが、長崎県の五島うどん・群馬県の水沢うどん・富山県の氷見(ひみ)うどんです。

こちらの記事では、九州のご当地うどん、五島うどんをご紹介します。

五島うどんは、何が違うのか?

五島うどんの特徴・地獄炊きをはじめとする美味しい食べ方・五島うどんの製麺所についてお伝えします。

群馬在住の方にも富山在住の方にも、そうかそうか、五島うどんも絶品うどん仲間だよねと言っていただけるとうれしいです。

五島うどんの製造工程

五島うどんは手延べうどんです。

現在では効率よく機械化もされていますが、最後の仕上げは手延べ素麺同様、職人技がものをいいます。

五島うどんの原材料

五島うどんの原材料は、小麦粉・塩・油(椿油・菜種油など)です。

国産小麦粉を使用した製品も多く、人気を集めています。

塩は五島灘から、椿油は五島列島に自生するヤブツバキからとれたもの。

また、五島うどんの出汁として有名なのが飛魚(トビウオ)の出汁、あごだしです。

五島ならではの自然の恵みが、五島うどんとして受け継がれてきました。

五島うどんはこうして出来る

1.混合・攪拌(かくはん)

すべての材料を混ぜ合わせて、練り上げます。

2.圧延べ

ねあげた生地に圧力をかけながら熟成させます。

手作りうどんで、生地の上に職人さんが乗って踏みつける光景をよく見ますよね。同じ工程を今は機械化しています。

3.切り回し

熟成した生地を棒状に切り、渦を巻くようにして桶の中に入れます。

4.細目(ほそめ)

渦巻き状にする際、生地がくっついてしまわないように、ひと廻しごとに生地に椿油を塗っていきます。

こうして太い綱のようになった生地の直径は約40mm、これを大巻といいます。

5.均し(こなし)

麺が直径10mmになるまで、手で細くしながら切り廻しの作業を続けます。

この過程でもくっつき防止に椿油を塗り、生地はこのまま寝かせます。

6.掛巻(かけば)

ひも状になった生地を、2本の細い棒に、ヨリをかけながら8の字にかけていきます。

室箱(むろばこ)の中で再び熟成させます。

7.小引き(こびき)

室箱から取り出した麺紐を、およそ500mm前後引き伸ばします。

8.ハタ掛け

麺線を1.5m程に引き伸ばしながら箸で分け、密着しないようにしてハタ付けを行います。

9.乾燥

箸を入れながら麺一本一本をじっくり乾燥させます。

10.こわり

麺水分比を10%前後に乾燥させた麺を「ハタ」からはずして、製品サイズに切断します。

11.選別・目視選別

麺線の不揃いや曲がりの部分を取り除いた後、再度、目視で異物混入などの確認をします。

12.袋入・製品検査

麺を結束・袋詰めし最終的な製品検査後、出荷準備。

何がちがう?五島うどんの特徴

五島うどんは、ほかのうどんと何が違うのでしょう。

五島うどんの特徴を4つに分けてご紹介しますね。

五島うどんは椿油の手延べ乾麺うどん

なんといっても五島うどんの大きな特徴は、椿油を使った手延べ乾麺うどんだということです。

同じ乾麺でも、稲庭うどんは、打ち粉にデンプンを使いますが、五島うどんは椿油を塗ります。

椿油は希少な油ですので、五島うどんには一般的な菜種油や大豆油なども一緒に使われますが、椿油は必須です。

椿油の効能・特性については別記事でご紹介しています。

【関連記事:極上天ぷらは食用椿油が作る!九州産ヤブツバキの恵み圧搾式椿油3選

五島うどんは細くて丸い

五島うどんを初めて戴いたとき、その形状から、そうめんをもらったと勘違いしました。

製造工程からしても、まるでそうめんですよね。

断面も、そうめんのように丸い五島うどん。

しかし、JAS規格では、うどんとそうめんは太さが違います。

そうめんは、麺の直径1.7mm未満。

五島うどんの直径は、およそ2mm!

うどんですね~。

五島うどんはコシが強い

五島うどんは、細いのにコシが強いのも特徴の一つです。

細いのにコシがある麺というと、南関そうめんが思い浮かびますね。

そうです、五島うどんも手延べそうめんのようにヨリをかけて引き延ばすことで、特有のコシが生まれるのです。

五島うどんはのびにくい

椿油を塗った五島うどんはのびにくいうどんです。

油の力がうどんをのびにくくしています。

細いのにコシがあってのびにくいという特徴を生かした、五島うどんならではの食べ方が地獄炊きです。

五島うどんの地獄炊き

五島うどんといえば地獄炊き!

雲仙の地獄めぐりをほうふつとさせるネーミングですが、決して恐ろしい食べ方ではありません。

旅人が「しごくおいしい」とほめたところ、「地獄おいしい」と聞き間違えたのが、名前の由来といわれています。

五島うどんの地獄炊きとは、五島うどんを沸騰したお湯の中で泳がせながら、つけ汁で戴くという食べ方です。

つけ汁はあごだしが定番!

生卵もつけ汁に溶き入れて、「うどん・あごだし・生卵」という味の三重奏でいただくのが五島うどんの地獄炊きです。

① 大鍋にたっぷりの水を入れて沸騰させる(地獄の釜!)

② 鍋の中で泳ぐくらい五島うどんを入れて製品案内の時間どおり茹でる

③ つけ汁でいただく

ポイントはお湯をたっぷり沸騰させること、鍋の中に詰め込みすぎないこと、ゆで時間を守ることです。

長崎県五島手延うどん振興協議会さん作成の動画もありますので、ご参考にどうぞ。

五島手延うどん“地獄炊き”の作り方

五島うどんの美味しい食べ方

五島うどんは、麺の特性上アレンジしやすいうどんです。

地獄炊きのほかにも、五島手延うどん協同組合さんのサイトに、次のようなアレンジレシピが紹介されています。

福岡市在住の料理研究家、松竹智子さんのレシピです。

・干ししいたけのスープパスタ風

・ひじきとベーコンとブロッコリーのパスタ

・肉野菜味噌のジャージャー麺

・かまたまたぬき

・夏野菜の冷製うどん

・冷やしトマトのだし浸し~キュウリ、茗荷がけ

・鶏つくねと白菜の柚子風味あんかけうどん

・鶏胸肉とおろし大根のごまだれぶっかけうどん

・鶏肉のまろやかカレーうどん

・ネバネバめかぶ、オクラ、納豆うどん

・シーフードアラビアータ

・ジャージャーどん~梅肉味噌添え

・カレーうどんグラタン

・さば味噌ごまだれ

・豆乳坦々うどん

・トマト味噌豆乳うどん

・発酵坦々うどん

・刻み野菜のっけうどん

・キャベツ たっぷり辛味噌うどん

・ピーナッツとプチトマトの冷やしうどん

松竹智子さんおすすめお手軽レシピより)

五島うどんの製麺所と購入先

長崎県では、五島うどんの美味しさを広く知ってもらうために、組合や自治体の広報活動が活発です。

その一つ、五島手延うどん協同組合さんは、上五島のうどん製造業者12名の方々によって作られました。

また、地元製麺業者(34業者)が参加して結成された長崎県五島手延うどん振興協議会では、五島うどんの認証制度を導入しています。

五島うどん製麺所一覧

こちらの記事では、長崎県五島手延うどん振興協議会に登録されている26軒の製麺所さんと、購入方法を一覧にしました。

いずれも長崎県南松浦郡新上五島町の製麺所さんです。

購入方法につきましては、長崎五島手延べうどん振興協議会さんのサイトに記載がある製麺所さんのみ、明記しました。

事業所名電話番号購入方法
網田製麺0959-52-2810
(株)あみめん工房0959-43-6275ご注文はお電話で
犬塚製麺0959-52-4802オンラインショップ
浦手延製麺所0959-55-2443オンラインショップ
江口製麺所0959-42-1791オンラインショップ
江口元手延製麺0959-42-3001オンラインショップ
太田製麺所0959-52-2076オンラインショップ
川崎せいめん0959-55-2035
(株)さかい製麺0959-45-2203オンラインショップ
田口製麺所0959-42-1036
坪井製麺工場0959-42-2544オンラインショップ
中本製麺所0959-55-2409オンラインショップ
西下製麺所0959-52-2698
(有)浜崎製麺所0959-54-1302オンラインショップ
原田製麺所0959-52-2418
平岩うどん0959-52-8473
ふるさと製麺0959-44-1336
(株)ますだ製麺0959-42-0821オンラインショップ
㈱みやけ製麺0959-42-1534オンラインショップ
(株)麺工房こんどう0959-54-2405オンラインショップ
吉村製麺0959-52-2516オンラインショップ
まるふじ製麺0959-42-2777オンラインショップ
マルマス製麺0959-42-0235オンラインショップ
泉工房0959-52-4583
田下製麺0959-42-0831ご注文はお電話で
虎屋0959-54-1056オンラインショップ

長崎県五島市ふるさと納税

五島うどんは、長崎県五島市のふるさと納税の返礼品でもあります。

最もレビュー件数の多い返礼品を一つだけご紹介しておきますね。

〇五島うどん 白8本 詰め合わせ 細麺 乾麺 手延べ あごだし 地獄炊き

(寄附金額:15,000円)

五島うどんは日本三大うどん

五島うどんは、稲庭うどん・讃岐うどんと肩を並べるこだわりのうどんです。

そうめんのように熟成を繰り返し、椿油を塗り重ね、手延べで作られる五島うどん。

細いのにコシが強くて伸びにくい特性を生かした地獄炊き、さらに和洋中のアレンジレシピも美味しい五島うどん。

地元の製麺所さんが、腕によりをかけて今日も五島うどんを作り続けていらっしゃいます。

まずは地獄炊き、いかがですか。

ABOUT ME
ジャック
「体は食べるものでできている」ことを実感したのが、ガン宣告をうけたときでした。術後は海外の情報も集めてひたすら食養生。20年以上前のことになります。2011年からは、地元九州の食材を求めて、道の駅・直売所通いの日々です。
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