備蓄におすすめの野菜

強い抗酸化作用をもつゴマリグナン!ごまの栄養価と生ごまの炒り方

こんにちは。ジャックです!

ゴマリグナン、セサミン、よく聞くようになったごまの成分です。

ごまが体に良いことはよく知られていますね。近年では、活性酸素を抑える抗酸化作用が脚光を浴びるようになりました。

ごまは、常温で長期保存が可能ですので、ぜひとも備蓄しておきたい食品です。

本記事では、ゴマリグナンをはじめ、ごまに含まれる豊富な栄養について、研究成果をもとに丁寧に解説します。生ごまの炒り方についてもご紹介しますので、日々の食事に取り入れてみてくださいね。

ゴマリグナンの抗酸化パワー

ゴマリグナンとは、ごまに含まれているリグナンです。リグナンは、ポリフェノールの一種で高い抗酸化力があります。

食品の場合、抗酸化機能は品質の劣化を防ぎます。ごま油は他の油に比べて酸化しにくいですよね。

ごまやごま油を摂取することで、体の中でも同じように脂質の過酸化を防ぐと考えられます。

脂質の酸化は、食品の場合は劣化、生体では老化ですね。

老化防止・長寿・アンチエイジング効果、洋の東西を問わず経験的に言われてきたごまの効能です。

中国最古の薬物学の書物「神農本草経」(しんのうほんぞうきょう、しんのうほんぞうけい)には、体に良い養命薬として多くの効能が記されています。

インドの伝統的医学「アーユルヴェーダ」でも、病気予防や若返りのオイルとしてマッサージなどに使用されていますね。

現在、経験に科学的な裏付けを求めて、ゴマリグナンの生体内抗酸化機能の研究が進んでいます。

ゴマリグナンの成分

ごま一粒のゴマリグナンの量は約1%です。ゴマリグナンの主成分がセサミン。

セサミンはサントリーの製品開発で一躍有名になりましたね。もちろん、セサミン以外にも抗酸化作用の強い成分があります。

主なものを挙げてみますと、セサミンに次いでゴマリグナンの約3割を占めるセサモリン・抗アレルギー作用もあるセサモール・特に強い抗酸化作用をもつセサミノールなど。

ゴマリグナンの健康機能については、ごまの種子では眠ったままで、生体内で代謝されて初めて効果を発揮するものもあります。

まさに、「開け、ごま!」ですね。

肝臓で力を発揮するセサミン

セサミンを例に、ゴマリグナンが生体内でどのような効果を発揮するのか見てみましょう。

セサミンは、摂取すると肝臓で代謝されて抗酸化作用を発揮することが実証されています。

肝臓には、体内で発生する活性酸素(構成する電子が不安定になった酸素)を、除去する働きがあります。

活性酸素は、白血球が細菌・ウイルスを攻撃する際には役に立ちますが、反面、細胞を傷つける働きをする厄介な代物です。

活性酸素が発生する条件はいくつもあります。例えば、激しい運動・長時間の紫外線・レントゲンやCTなどの検査・薬剤・過度の飲酒喫煙などです。

また、ストレスを受けると大量に活性酸素が発生すると言われています。つまり、生きているかぎり、活性酸素は発生するということですね。

肝臓は、自ら抗酸化物質を働かせて活性酸素を撃退してくれます。しかし、肝臓が弱っていたり、活性酸素が増えすぎたりすると、体内の酸化を防げません。

疲れやすくなり、病気にかかりやすくなります。肝臓を守るためには、活性酸素が生じる要因をできるだけ減らすことと、食養生が必要です。

肝臓で抗酸化作用を発揮するゴマリグナンは、肝臓の味方であり、ごまを食べることが食養生だといえますね。

同じく強い抗酸化作用をもつよもぎ・完熟金柑についても、別記事でご紹介しています。

【関連記事:よもぎ茶はどこに売ってるの?九州産よもぎ茶の購入先3選

【関連記事:糖度20度超!種まで甘い宮崎産「竜玉」は微生物が育てる無農薬金柑

ごまの栄養価

ゴマグリナンはごまの約1%。それでは残りの99%は何でしょうか。

およそ半分は脂質です。そのほとんどが不飽和脂肪酸のリノール酸とオレイン酸。

良質なたんぱく質が20%もあり、魚肉に負けていません。炭水化物やカルシウム・鉄・亜鉛などのミネラルも豊富です。

ビタミンB1・B2・B6などの代謝に必要なビタミンや、抗酸化作用をもつビタミンEも含まれています。

ごまの成分

ごまの具体的な成分は次のとおりです。(炒りごま100g当たり)

成分名単位
廃棄率0
エネルギー605kcal
水分1.6g
たんぱく質39.9g
脂質105.8g
炭水化物41.9g
灰分5.4g
ナトリウム2mg
カリウム410mg
カルシウム1200mg
マグネシウム360mg
リン560mg
9.9mg
亜鉛5.9mg
1.68mg
マンガン2.52mg
セレン27μg
クロム4μg
モリブデン110μg
ビタミンA16μg
ビタミンE23.7mg
ビタミンK12μg
ビタミンB10.49mg
ビタミンB20.23mg
ナイアシン5.3mg
ナイアシン当量11.0mg
ビタミンB60.64mg
葉酸150μg
パントテン酸0.51mg
ビオチン15.0μg

(出典:日本食品標準成分表2020年版[八訂])

吸収率が高いすりごま

炒りごまもすりごまも栄養価は変わりません。しかし、すりごまのほうが栄養の吸収がよく、ごまの香りも引き立ちます。

ただし、硬い殻を破ってしまうため、酸化も進みます。食べる分だけ少しずつ炒ってすりごまにしましょう。

残留農薬が心配な方は、詳しくはこちらの記事をご覧ください。大丈夫ですよ。

【関連記事:需要拡大中の輸入ごまの産地は?残留農薬は大丈夫?

生ごまの炒り方

生ごま(洗いごま)を買ってきて炒りごまを作ってみましょう。炒ったごまは、使う分だけすりごまにしてパパっと振りかければどんな料理もひと味変わりますよ。

さて、炒り方はとてもカンタンです。私はフライパンを使います。

今回、炒るごまは佐賀産の昔ながらの品種です。平べったいので火のとおりも早く、弱火にしないとパチパチはじけます。

1 フライパンに白ごまを入れ、中火〜弱火にかける

2 木べらでかき回しながらまんべんなく炒る

3 色がついてきたら焦がさないようにフライパンを揺り動かしながら炒る

4 火からおろす

炒る時間や火からおろすタイミングは、どんな色合いのごまを好むかによります。

私はけっこう濃い目の色づきが好きですので、5分ぐらいかけてじっくり炒るほうです。

すりごまを作るときは、炒ったごまを熱いうちにすり鉢に入れましょう。すりこ木で粒をつぶしながらすっていくと、深いごまの香りが楽しめますよ。

ゴマリグナンで美味しく健康に

ごまに含まれるゴマリグナンは、強い抗酸化作用で体内の酸化を防いでくれます。

健康をつかさどる栄養素がふんだんに含まれているごま。数分火にかけて炒るだけで料理に使うことができます。

美味しいごまを積極的に食事に取り入れて、日々のストレスが生み出す活性酸素を撃退しましょう。

また、ごまのようにすりつぶしてさまざまな料理に使える栄養豊富な大豆も、備蓄に欠かせない食材としておすすめです。

【関連記事:忘れていませんか大豆の備蓄!遺伝子組み換えでない国産大豆どこで買ってどう使う?

[ 参考:「セサミンの抗炎症効果に関わる分子的作用機構を世界で初めて解明」慶應義塾大学医学部 日本医療研究開発機構]

[ 参考:「ゴマリグナン類の機能性」勝崎裕隆]

[ 参考:「病気の治療所」川本治療所]

ABOUT ME
ジャック
「体は食べるものでできている」ことを実感したのが、ガン宣告をうけたときでした。術後は海外の情報も集めてひたすら食養生。20年以上前のことになります。2011年からは、地元九州の食材を求めて、道の駅・直売所通いの日々です。
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