大豆の備蓄?
備蓄を始めたとき、大豆のことなど考えもしませんでした。
植物性たんぱく質の王様、畑の肉と呼ばれる大豆!忘れていました…・
大豆食品については、遺伝子組み換え食品の表示が話題に上りましたが、国産大豆は全て遺伝子組み換えではありません。
よしっ、国産大豆を買うぞ!!!
こちらの記事では、大豆の購入先・大豆の使い道をご紹介します。
料理に重宝する大豆ミートの購入先も一覧にしました。
農薬・化学肥料不使用の九州産大豆もどうぞ。
タンパク源の備蓄に困っていらっしゃる方のご参考になれば幸いです。
大豆は必須アミノ酸の宝庫
乾燥大豆のおよそ3割がたんぱく質です。大豆の豊富な栄養成分について、農林水産省のデータをご覧ください。
・大豆のたんぱく質は人間に必要なアミノ酸20種類全てを含んでいる
・9種類の必須アミノ酸(ヒトの体内でつくることができないため食事から摂取する必要があるもの)も豊富
・必須アミノ酸のうち、米に不足しているリジンが特に多く含まれている
(「大豆をめぐる事情」令和4年12月農林水産省より)
今さらながら大豆の「王様ぶり」が手に取るようにわかります。
また、免疫力の向上にかかわるデザイナーフーズ・ピラミッドの頂点グループに、大豆も入っているのは驚きです。
【関連記事:疫学調査が物語るにんにくの驚くべき効能!九州産「無農薬」にんにくもあります】
備蓄するなら国産大豆
日本の大豆の自給率は、食品では20%、全体ではなんと6%です。
発酵文化の根付く国でありながら、味噌も醬油もほとんどが外国産とは…。しかも輸入大豆の9割が遺伝子組み換えであると推定されています。
[参考:「バイテク情報普及会」https://cbijapan.com/about_use/usage_situation_jp/]
一方、国産大豆が遺伝子組み換えではないことは、農林水産省のサイトに明記されています。一言一句まちがいなく引用しますね。
「現在、我が国で都道府県が普及奨励している大豆の品種は、全て日本国内で育成された品種か、日本に古くから伝わる在来種です。 これらの大豆品種には遺伝子組換え技術は使われていません。
生産者団体からの問い合わせに対し、農林水産省の試験研究機関及びその指定試験地で育成された大豆品種には、遺伝子組換え技術が使われていない旨の回答が行われています。」
(農林水産省「大豆のホームページ」より)
日本の在来種を次の世代につなぐためにも、国産大豆を備蓄しましょう。
国産大豆の産地と主な品種
国産大豆の産地と主な品種は次のとおりです(括弧内の面積は令和2年産の作付面積)。
九州・四国はフクユタカ一色ですね。私も毎日、フクユタカの豆腐を戴いております。
このほかにも全国各地でたくさんの品種が育成されているそうです。ありがたや、ありがたや。
(「大豆をめぐる事情」令和4年12月農林水産省より)
国産大豆が少ない理由
こんなに需要がある大豆、しかも育成も進んでいる主要穀物なのに、なぜ自給率が低いのでしょうか。
理由は二つあるといわれています。
まず一つ目は、価格変動が大きく地域ごとの単収(面積当たりの収穫量)のばらつきも大きいことです。
市場で売られる大豆の価格は自由入札で決まります。その年の気象条件・災害の影響で減少する場合があり、安定した収入が見込めません。
二つ目は、販売農家の減少です。一つ目の理由が生んだ結果ではないかと思います。
大豆の生産拡大へ
国産大豆を求める声は高まっています。
国産大豆を使った商品の需要も増えていますので、価格が安定すれば国産大豆の自給率は高まるのではないでしょうか。
2022年8月24日、野村哲郎農相は、次のように述べています。
「食の基本になる麦、大豆が不足している。どう引き上げていくかが食料安全保障の大きなテーマだ」
米・麦と並んで国産大豆が安定供給されるようになれば、どんなに喜ばしいことでしょう。
大豆ミートはどこで売ってる?
大豆の備蓄というと、最初から乾燥大豆ミートを候補に挙げる方もいらっしゃるでしょう。
大豆ミートは、畑の肉、大豆を、本当の肉のように調理して味わえる人気商品です。
ポイントは手軽なこと、賞味期限が1年~2年と長いこと。
大手スーパーからコンビニまで、さまざまな店舗でみかけるようになりましたね。
おもな販売店は次のとおりです。
スーパー | ドラッグストア |
・イトーヨーカドー ・ヤオコー ・サミット ・西友 ・コストコ ・成城石井 ・ライフ ・業務スーパー ・無印良品 ・カルディ | ・マツキヨ ・サンドラッグ ・ツルハ ・ウエルシア ・ココカラファイン ・スギ薬局 |
国産大豆はどこで買う?
備蓄用には国産の乾燥大豆がおススメです。
用途が広く、賞味期限が2年もあります。
輸入大豆よりお値段高めの国産大豆ですが、乾燥大豆は安くて美味しいですよ。
備蓄を前提にした乾燥大豆の購入先は、大きく分けて4つあります。
大豆の種類が選べる専門店
大豆の種類にこだわるなら、品ぞろえ豊富な専門店が一番です。
ここでご紹介したい大豆専門の問屋さんがあります。
「すみだの大豆専門問屋・丸金(marukin)さんです。北は北海道のユキホマレから南は佐賀のフクユタカまで見事な国産大豆が集まっています。
「その土地で受け継がれてきた地大豆を次の世代へ」という想いを形にしている大豆専門の問屋さんです。
HPには、大豆にかける熱い思いがこめられています。
大豆の花言葉は「可能性は無限大。必ず訪れる幸せ」なのだそうです。
トップページにあふれる皆さんの笑顔がすべてを物語っている気がします。
個人でも1袋30キロから購入できるとのこと。味噌づくりをお考えの方、すみだの大豆専門問屋丸金さんのHP、おすすめです。
お手ごろな大豆が買えるスーパー
大豆を手軽に買えるのは近くのスーパーです。乾燥大豆から水煮大豆までお手ごろ価格で販売されています。
特に業務スーパーは大豆界隈でも無敵の価格設定です。ただし、産地は限定されます。
地元産無農薬大豆も買える直売所
大豆もより新鮮な地元産を求める方には、直売所をおすすめします。
近隣の農産物直売・道の駅で、地元の国産大豆を探してみてくださいね。
九州はどこに行っても高確率でフクユタカです。
とくに熊本県菊池市の原農場さんは、米・麦・大豆すべて無農薬・無化学肥料栽培で知られています。
原農場さんの無農薬大豆が買える主な直売所は次のとおりです。
〇道の駅「七城メロンドーム」…熊本県菊池市七城町岡田306
〇メロンドーム久留米店…福岡県久留米市本山1丁目5-15
原農場さんの商品については、公式オンラインショップをご覧になってください。
〇原農場公式オンラインショップ(https://shop.haranoujyo.com/)
大豆農家さんから直接購入
直売所に出荷されている大豆農家の方から直接購入できる場合もあります。
数に限りがありますので、難しいかもしれませんが、直売所で連絡先を教えていただけるときは、お問い合わせしてみてください。
私は、無農薬大豆を分けていただきました。たいへん有難かったです。
備蓄した大豆の使い道
大豆の備蓄をする前に、ある程度、大豆の使い道を考えておきたいものです。
生産量こそ少ない大豆ですが、食品の特性に合わせた品種がそろっています。食品と代表的な品種銘柄の組み合わせを表にしてみました。
食品 | 求められる特性 | 品種銘柄 |
豆腐 | 炭水化物・タンパク質が多い | とよまさり・フクユタカ |
煮豆 | 外観がよく大粒・蒸すときに旨味を逃がさない | とよまさり・光黒・丹波黒 |
納豆 | 粒揃いがよい・裂皮が少ない | とよまさり ・ユキシズカ・フクユタカ |
味噌 | 蒸したときの色調がよい | とよまさり・フクユタカ・リュウホウ |
日本のモノづくりの細やかさは工業製品だけではなく、むしろ農業の中に脈々と息づいているとしみじみ思います。
[参考:「大豆をめぐる事情」令和4年12月農林水産省]
手軽な大豆の煮豆料理
大豆の料理で一番手軽に作れるのは煮豆ですね。乾燥大豆を料理に使う場合の基本は「水で戻した後、煮る」です。
わずか3ステップで栄養満点の一品が完成。
1 ひと晩水で戻す
2 煮る
3 味つけする
水で戻した大豆の残りは、煮汁と一緒に保存袋に入れて冷凍庫で保存すれば、1か月ほど日持ちします。
大豆ミートは畑の肉料理
乾燥大豆から大豆ミートを作ることができます。
水で戻して煮た大豆をすりつぶし、片栗粉や全粒粉などと混ぜるだけです。
こちらも冷凍保存できます。
市販の大豆ミートや豆腐から作る大豆ミートもありますが、いちから簡単に手作りできるのはうれしいですね。
大豆ミートは肉料理の代用品として、お弁当や食卓を賑やかにしてくれます。
大豆から豆腐を作る
私の大豆備蓄の動機になった豆腐作り。そこまでして豆腐が食べたいかと言われれば「食べたいです!」
とはいえ、豆腐が手に入らなくなるようなことになれば、とんでもない非常事態ですね。ぜひとも趣味の範囲にとどめておきたい豆腐作り。
そのむかし、お使いに行かされていたお豆腐屋さんのおばあちゃんを思い出します。あんなに美味しい豆腐は作れそうもありません。
大豆があれば味噌もできる
大豆は味噌の原料です。米味噌も麦味噌も豆味噌も大豆なしでは作れません。
祖母も母も麦味噌を手作りしていました。門前の小僧で私も作り方は知っています。
いま戴いている麦味噌が万一入手困難になったら、味噌づくりのゴングが鳴る時です。
味噌の効能については別記事で紹介しています。
【関連記事:今日から味噌で免疫力向上!味噌の健康効果が明らかになっています】
大豆は米・麦と並ぶ備蓄の主要作物
米・麦そして大豆を備蓄しておけば、主食の確保ができます。
大豆は貴重なタンパク源です。米に不足している必須アミノ酸リジンも豊富に含まれていますので、一緒にとれば鬼に金棒です。
遺伝子組み換えではない国産の乾燥大豆を備蓄しておきましょう。大豆があれば、煮豆料理から大豆ミート・豆腐・味噌づくりまでできます。
購入先は次の4つです。
・品ぞろえが豊富な大豆専門店
・手軽に買えるスーパー
・地元産が買える直売所
・大豆農家さんから直接購入
タンパク源の備蓄にお悩みの方、どうぞご検討ください。